コラム

  • HOME>
  • コラム>
  • 入れ歯で吐き気・慣れない方へ|原因と対処・・・

入れ歯で吐き気・慣れない方へ|原因と対処法を歯科医師が解説

2026.09.22

 

「入れ歯をつけると、どうしても吐き気がしてしまう」「毎日がんばってみるけど、なかなか慣れない」——そんなつらさを感じていませんか?入れ歯の吐き気は珍しい悩みではなく、新しい入れ歯を作った直後には多くの方が経験される症状です。

結論からお伝えすると、入れ歯による吐き気の大半は、入れ歯のサイズ・厚み・装着位置の問題や、嘔吐反射(えずき)の過敏さが原因であり、適切な調整やトレーニングによって改善が期待できます。「慣れるまでの目安」は個人差がありますが、一般的には装着開始から数週間〜数か月程度といわれています。

この記事では、入れ歯で吐き気が起きるしくみ・慣れない理由・自分でできる対処法・歯科医院での調整について順を追って解説します。

  • ✅ 入れ歯で吐き気が起きる主な原因と仕組み
  • ✅ 慣れるまでの目安と、自分でできる対処・練習法
  • ✅ 吐き気が続くときに歯科医院で行う調整・治療の内容
📋 この記事の目次

入れ歯をつけると吐き気がする――それはよくある症状です

「入れ歯を作ったのに、つけた瞬間に吐き気がしてしまって使えない」というご相談は、歯科医院には決して珍しいことではありません。初めて入れ歯をつける方はもちろん、作り直した入れ歯に慣れずに困っている方からも、同様のお声をよく聞きます。

入れ歯による吐き気は「意志が弱い」「我慢が足りない」からではありません。口の中は非常に敏感な感覚器官であり、異物に対して反応が出るのは生理的にごく自然なことです。だからこそ、正しい原因を知り、適切な対処をとることが大切です。

まず「吐き気」と一口に言っても、その状態は人によって異なります。入れ歯を口に入れた瞬間にえずいてしまう方、食事中に気持ち悪くなる方、発音しようとしたときに反応する方など、症状のタイミングや程度はさまざまです。

また、特に総入れ歯(上あご全体をおおうもの)で吐き気が起きやすい傾向があります。これは上あごの奥側(軟口蓋と呼ばれる部分)を入れ歯が覆ってしまうことと関係しており、この部位への刺激が嘔吐反射を誘発しやすいとされています。

「慣れない」「いつになったら慣れるの?」という疑問も非常に多くいただきます。個人差はありますが、目安として装着を始めてから数週間から3か月程度で徐々に異物感が薄れてくる方が多いとされています。ただし、入れ歯のサイズや形が合っていない場合は、いくら時間が経っても症状が改善しないこともあります。その場合は歯科医院での調整が欠かせません。

原因を知ろう|吐き気・慣れない主な理由

入れ歯による吐き気がなぜ起きるのかを理解しておくと、対処もしやすくなります。主な原因を3つのポイントに整理して解説します。

Point 01
入れ歯のサイズ・厚み・位置が口に合っていない

入れ歯が大きすぎる・厚すぎる・奥方向への張り出しが強すぎる場合、口腔内の粘膜や舌、軟口蓋(上あごの奥の柔らかい部分)を刺激します。軟口蓋は嘔吐反射のスイッチになりやすい部位のため、ここに入れ歯が触れると瞬時に「えずき」や吐き気が誘発されることがあります。入れ歯を作製した直後や、体形・口腔の状態が変化したあとに吐き気が強くなる場合は、フィット感の問題が疑われます。

Point 02
嘔吐反射(絞扼反射)が敏感に働いている

「嘔吐反射(こうとはんしゃ)」または「絞扼反射(こうやくはんしゃ)」とは、口腔内への刺激に対して「飲み込めないものを排除しようとする」身体の防御反応です。この反射は人によって感受性が大きく異なり、もともと反射が強い方は、入れ歯の異物感に特に敏感になりやすい傾向があります。歯科治療中に型取りのトレーが苦手、歯ブラシを奥まで入れると気持ち悪くなる、という方は、この反射が強い可能性があります。

Point 03
心理的ストレスや「慣れない」という意識が反応を強める

「また吐き気がしたらどうしよう」という不安が、嘔吐反射をさらに敏感にさせることがあります。緊張状態では唾液の分泌が減り、入れ歯の滑りが悪くなることも吐き気の一因となります。精神的なストレスや過緊張が口腔内の感覚を過敏にする「心因性」の側面も、慣れない原因の一つとして知られています。とはいえ、これは「気のせい」や「精神的な弱さ」ではなく、身体的な反応として理解することが大切です。

自分でできる対処法と、入れ歯に慣れるための練習

吐き気や異物感を少しでも和らげるために、ご自宅でも取り組める方法があります。ただし、根本的な解決には歯科医院での調整が必要なことも多いため、あくまで補助的な取り組みとして活用してください。

① 短時間装着から始めて、少しずつ慣らす

最初から長時間装着しようとすると、反射が強く出て嫌な記憶が定着してしまいます。最初は食事のときだけ、あるいは1日30分からスタートし、1〜2週間かけて少しずつ装着時間を延ばしていくのが一般的な慣れ方のステップです。

「今日は装着できた」という小さな成功体験を積み重ねることが、心理的な慣れにもつながります。無理に長時間つけようとして毎回えずいてしまうと、反射がより強くなる悪循環になりかねません。

② 深呼吸・鼻呼吸を意識する

入れ歯をつけている間は、意識的に鼻から深くゆっくり呼吸するよう心がけましょう。ゆっくりとした深呼吸は、嘔吐反射を抑制する効果があるとされています。反射が出そうになったとき、一度息を止めて鼻から大きく吸い込むことで、えずきが和らぐことがあります。

③ 食事・会話から慣れる練習をする

入れ歯をつけたまま声を出して読書や会話をする、軟らかい食材から食事を始めるなど、口を動かす行動を通して慣れていく方法があります。口を使う行動に集中することで、「異物感」への注意が分散され、吐き気の感覚が弱まりやすくなります。

食事のときは、最初は左右均等に小さく噛むことを意識すると、入れ歯のズレが起きにくくなり吐き気の誘発を防ぎやすくなります。

⚠️ こんなときは自己対処を続けないでください

入れ歯の装着時に強い吐き気・嘔吐が続く場合、入れ歯が外れやすい・ガタつく場合、痛みや口内炎が出ている場合は、入れ歯のフィットに問題がある可能性があります。自己流での調整(ヤスリがけ・市販の接着剤の多用など)は、かえって状態を悪化させることがあります。早めに歯科医院へご相談ください。

お気軽にご相談ください

歯科医院での調整・治療|慣れない入れ歯は我慢しないで

「入れ歯はこういうものだ」「慣れるしかない」と思って、吐き気を我慢しながら使い続けている方がいますが、入れ歯による吐き気は多くの場合、歯科医院での調整で改善が期待できます。我慢し続けることで食事が困難になったり、栄養状態に影響が出たりするケースもあるため、早めのご相談をお勧めします。

入れ歯のサイズ・形の調整(リライン・調整)

入れ歯の奥側(後縁部)が長すぎて軟口蓋に触れている場合、その部分を短く削る調整を行います。わずか数ミリの調整でも、吐き気の頻度が大幅に減ることがあります。また、入れ歯の内面と歯ぐきの間に隙間が生じてフィット感が低下している場合は、内面を修正するリライン処置を行うことがあります。

歯ぐきの形は加齢や体重変化、歯を失ってからの時間経過とともに変化します。作製当初はぴったりだった入れ歯も、数年経つと合わなくなってくることがあります。定期的なチェックと調整が入れ歯を長く快適に使うための大切なポイントです。

新しい入れ歯への作り直し

現在の入れ歯が古く、大きくフィット感が損なわれている場合や、形状が根本的に合っていない場合は、新たに作り直すことが最善の選択肢になることもあります。入れ歯の素材や設計は年々改良が重ねられており、従来のものより薄く・軽く・フィット感のある入れ歯を作製できる場合があります(詳しくはお問い合わせください)。

嘔吐反射が強い方への段階的なアプローチ

嘔吐反射が特に強い方には、徐々に刺激に慣れていくための段階的な練習を歯科医師・歯科衛生士と一緒に進めていくアプローチが取られることがあります。専門家の指導のもとで段階的に取り組むことで、自分一人で練習するよりも効率よく慣れていける可能性があります。

✅ 歯科医院での調整でできること

  • 入れ歯の後縁を短くして軟口蓋への刺激を軽減
  • 内面のリラインでフィット感を回復
  • 噛み合わせの高さ(咬合高径)の修正
  • 新しい入れ歯への作り直し
  • 嘔吐反射への段階的な脱感作アプローチ

⚠️ 自己対処の限界・注意点

  • 市販の接着剤の多用は歯ぐきに悪影響のことも
  • ヤスリ等での自己削りは形状を壊すリスクあり
  • 慣れない状態での無理な長時間装着は反射を強化
  • 痛み・口内炎を放置すると口腔内の状態が悪化

三代歯科医院の入れ歯治療へのこだわり

神戸市中央区で1987年の開業以来、地域の皆さまの歯の健康を支え続けてきた三代歯科医院では、入れ歯治療においても「患者様の立場になって考える」という理念を大切にしています。

  • 🦷 歯科衛生士担当制を採用:毎回同じ担当衛生士が口腔内の状態を継続して把握することで、入れ歯のフィット感の変化や歯ぐきの状態変化を早期に察知できます
  • 🔬 歯科用CTによる精密診断:入れ歯の土台となる歯ぐきや顎骨の状態を3次元的に確認し、精度の高い入れ歯の設計・調整をサポートします
  • 🏥 1987年開業の地域密着型歯科医院:元町駅から徒歩3〜4分という好立地で、通いやすい環境。長年のメンテナンス継続を支えます
  • 💬 カウンセリングに時間をかけた丁寧な対応:「なぜ来院されたのか・何を求めているのか」を深く掘り下げ、お一人おひとりに合った対応を心がけています
  • 🔒 チェア個別仕切りあり:プライバシーに配慮した環境で、デリケートなお悩みも安心してご相談いただけます

三代歯科医院 院長|三代 知史(みしろ さとし)先生より

「入れ歯の吐き気で困っている」「なかなか慣れなくて食事がつらい」というお悩みは、ぜひ遠慮なくご相談ください。吐き気は意志の問題ではなく、入れ歯のフィットや嘔吐反射の感受性が関係していることがほとんどです。当院では患者様の立場に立ち、「何が原因でどう対処できるか」を一緒に考えながら、丁寧にご対応します。開業以来変わらない姿勢で、スタッフ一同最後まで責任を持って治療にあたります。

よくあるご質問|入れ歯の吐き気・慣れない悩み

Q 入れ歯の吐き気はいつまで続きますか?慣れる期間の目安を教えてください。
A 個人差がありますが、入れ歯に慣れるまでの目安は一般的に数週間〜3か月程度とされています。ただし、入れ歯のサイズや形が口に合っていない場合は、時間が経っても吐き気が改善しないことがあります。2〜3週間以上経っても強い吐き気が続く場合は、自然に慣れるのを待つだけでなく歯科医院での調整を受けることをお勧めします。
Q 入れ歯を外したまま生活してもいいですか?
A 吐き気が強く、どうしても装着が困難な場合は一時的に外すこともやむを得ませんが、長期間入れ歯を使わないでいると、残っている歯が移動したり、歯ぐきや顎の骨の形状が変化したりすることがあります。その結果、入れ歯がさらに合わなくなる可能性があります。吐き気がつらい場合は、まず歯科医院にご相談ください。
Q 嘔吐反射が強くて歯科治療自体が苦手です。入れ歯の調整もつらいかもしれないと思うと不安です。
A 嘔吐反射が強い方の治療は、慎重に進めることが大切です。体の向きや呼吸の方法、使用する器具の工夫など、担当の歯科医師・歯科衛生士と事前に相談しながら進めることで、少しでも楽に治療を受けていただけるよう対応することが可能です。「反射が強くて不安」とお気軽に事前にお伝えいただければ、対応の仕方を一緒に検討します。

📝 この記事のまとめ

  • ✅ 入れ歯による吐き気の多くは「サイズ・形のミスマッチ」「嘔吐反射の過敏さ」「心理的ストレス」が原因であり、意志の問題ではない
  • ✅ 慣れるまでの目安は個人差があるが、一般的に数週間〜3か月程度。2〜3週間以上改善しない場合は歯科医院での調整が必要
  • ✅ 自宅では「短時間から慣らす」「鼻呼吸・深呼吸を意識する」「食事・会話から練習する」などの対処が有効
  • ✅ 強い吐き気・痛み・口内炎が続く場合は自己対処に頼らず、早めに歯科医院で調整・診察を受けることが大切
  • ✅ 神戸市中央区の三代歯科医院では、1987年の開業以来「患者様の立場になって考える」を理念に、歯科衛生士担当制・高度医療機器を活用した丁寧な入れ歯治療を行っています

入れ歯の吐き気・慣れないお悩みはご相談ください

「我慢するしかない」と思う前に、まずはお気軽にご相談ください。神戸市中央区・元町駅徒歩3〜4分の三代歯科医院が丁寧にお応えします。

お気軽にご相談ください

監修医師プロフィール

著者写真

三代 知史(みしろ さとし)(院長)

昭和56年3月
東京医科歯科大学歯学部 卒業
昭和56年4月
大阪大学歯学部附属病院 第二補綴科医員
昭和60年4月
大阪大学歯学部文部教官助手任官
昭和62年4月
三代歯科医院 開業

資格・所属学会:日本歯科補綴学会、日本臨床歯周病学会、日本顎咬合学会、日本歯科麻酔学会、日本歯科医療管理学会

※ 本記事は医療広告ガイドラインに基づき、監修のもと作成しています。治療の効果・費用・期間には個人差があります。詳細は必ず医師にご確認ください。

空き確認

ネット予約

お問い
合わせ

078-331-3034