
「親知らずは抜くもの」と思い込んでいませんか?
実は、親知らずは必ずしも抜歯が必要な歯ではありません。正しい知識と適切なケアがあれば、抜かずに共存できるケースも十分にあります。長年、多くの患者さんの口腔内を診てきた経験から言えることは、「抜くかどうかの判断こそが最も大切」だということです。
この記事では、親知らずを抜歯せずに済む条件、日常ケアのポイント、そして歯科医師がどのような基準で判断しているかを詳しく解説します。神戸市中央区元町で25年以上にわたり地域の患者さんと向き合ってきた立場から、できる限りわかりやすくお伝えします。
こんな方は一度ご相談ください
- 親知らずが気になるが、抜歯が怖くて受診をためらっている方
- 親知らずの痛みや腫れが繰り返し起きており、どう対処すべきか迷っている方
- 抜くべきか・残せるかを、まず専門家に判断してもらいたい方
確認だけでもOK・無理な治療提案はしません。
「抜きたくない」というご希望も含めてご相談いただけます。
お電話:078-331-3034
親知らずとは何か?基本から理解する
親知らずは、前から数えて8番目に位置する最後の歯です。
正式には「智歯(ちし)」とも呼ばれ、永久歯が生え揃った後、10代後半から20歳前後に生えてくることが多い歯です。ただし、生えてこない方もいますし、歯ぐきの中で横向きに埋まったまま(水平埋伏歯)になるケースも珍しくありません。
現代人は顎が小さくなっており、親知らずが正常に生えるスペースが確保されにくい傾向があります。そのため、斜めや横向きに生えたり、隣の歯を圧迫したりすることが多く、トラブルの原因になりやすいのです。
ただし、だからといって「生えたら即抜歯」というわけではありません。
まっすぐ生えていて上下でしっかり噛み合っており、ブラッシングも十分できている場合は、問題になることはほとんどありません。重要なのは、その親知らずが「お口全体にとって悪影響を与えているかどうか」という視点で判断することです。
親知らずを抜かずに済む条件とは
温存できる親知らずには、いくつかの共通点があります。
歯科医師として多くの症例を診てきた中で感じるのは、「抜かなくていい歯を抜いてしまうのは、もったいない」ということです。歯は一度失えば元には戻りません。だからこそ、温存できる可能性があるなら、その選択肢をきちんと検討するべきだと考えています。
抜歯を避けられる可能性が高いケース
- まっすぐ正常に生えている:上下でしっかり噛み合っており、機能している場合
- ブラッシングが十分できている:歯ブラシが届きやすく、清潔に保てている場合
- 完全に歯ぐきの中に埋まっている:外部と接触がなく、炎症リスクが低い場合
- 隣の歯への影響がない:歯並びや隣接歯の根に悪影響を与えていない場合
- むし歯・歯周病がない:周囲の組織が健康な状態を保っている場合
また、近年では再生医療の進化により、親知らずを将来の歯の移植に活用できるケースも出てきています。奥歯を失った際に、保存しておいた親知らずを移植するという選択肢です。適応は限られますが、「将来のために残しておく」という発想も一つの考え方です。
妊娠中・全身疾患がある方への注意点

妊娠中の方は、できれば親知らずの治療を避けたいところです。
どうしても治療が必要な場合は、安定期(妊娠中期)以降が望ましいとされています。局所麻酔は使用可能ですが、抜歯後に処方される痛み止めや抗生物質には注意が必要です。妊娠が判明した段階で、かかりつけの歯科医師に相談しておくことをお勧めします。
また、抗血栓療法を受けている方や全身疾患をお持ちの方は、抜歯のリスクが高まる場合があります。将来的に状態が変わる前に、元気なうちに対処しておくという考え方も大切です。
抜歯が必要になるケースと判断基準
一方で、温存し続けることがかえってリスクになる場合もあります。
「痛みがないから大丈夫」と放置していた患者さんが、数年後に隣の大切な歯まで虫歯にしてしまったケースを何度も見てきました。親知らずのトラブルは、気づかないうちに進行することが多いのです。

抜歯を検討すべき主な状態
- 斜めや横向きに生えている:隣の歯を押して歯列を乱したり、歯根吸収を引き起こすリスクがある
- 歯ぐきの腫れや痛みを繰り返している:智歯周囲炎が慢性化しており、免疫低下時に再発しやすい
- むし歯が進行している:繰り返しむし歯になるリスクが高く、隣の歯への影響も懸念される
- 歯周病が進行している:歯を支える骨が溶けるリスクがある
- 矯正治療の妨げになっている:歯列矯正の計画に支障をきたす場合
特に注意が必要なのは、下顎の水平埋伏智歯が神経や血管の近くにある場合です。
下顎神経(下歯槽神経)
下顎の骨の中を走る重要な神経で、唇や顎の感覚を司ります。親知らずがこの神経に近接している場合、抜歯後に一時的または永続的な麻痺が生じるリスクがあります。このようなケースでは、歯科用CTによる精密な位置確認が不可欠です。
智歯周囲炎とは
親知らずの周囲に細菌が入り込み、炎症が起きた状態を「智歯周囲炎」といいます。
最初は違和感程度でも、放置すると激しい痛みや腫れに発展します。さらに悪化すると、顎の骨まで炎症が広がる「歯性感染症」に至ることもあります。歯性感染症になると、抗生物質による治療が必要となり、場合によっては入院が必要になるケースもあります。
腫れや痛みがある状態での抜歯は、麻酔が効きにくく、出血リスクも高まります。炎症が落ち着いてから処置するのが原則ですので、まず早めに歯科医院を受診することが大切です。
ここまで読まれた方へ
抜くべきかどうかは、レントゲンと口腔内の状態を確認しないと判断できません。
三代歯科医院では初診時にしっかりと現状を確認したうえで、
患者様のご希望を踏まえた選択肢をご提案します。
「まず診てもらうだけ」のご来院も歓迎しています
抜歯を避けるための日常ケアのポイント
適切なケアで、親知らずのトラブルを予防することは十分可能です。
ある患者さんが「毎日ちゃんと磨いているのに、なぜ親知らずだけ腫れるのか」とおっしゃっていました。お話を聞くと、親知らずの奥まで歯ブラシが届いていなかったことが原因でした。磨いているつもりでも、届いていなければ意味がありません。
効果的なブラッシング方法
- 歯ブラシの角度を工夫する:口を少し閉じ気味にすると、奥まで届きやすくなります
- ヘッドの小さい歯ブラシを使う:奥歯の裏側にもアクセスしやすくなります
- 歯間ブラシやデンタルフロスを活用する:親知らずと隣の歯の間の汚れを除去します
- 洗口液(マウスウォッシュ)を補助的に使う:細菌の繁殖を抑える効果があります
ただし、ブラッシングだけで完全に清潔を保つことには限界があります。定期的に歯科医院でプロフェッショナルクリーニングを受けることが、長期的な健康維持に欠かせません。

定期検診と予防歯科の重要性
親知らずを温存するためには、定期的な経過観察が必要です。
レントゲンやCT検査で定期的に位置や状態を確認することで、問題が起きる前に対処できます。「痛くなったら行く」ではなく、「痛くなる前に行く」という予防歯科の考え方が、結果的に抜歯を避けることにつながります。
担当の歯科衛生士が継続的にケアを行う体制があると、口腔内の変化にも早期に気づけます。長期的な視点で口腔健康を管理することが、親知らずとの上手な付き合い方です。
歯科用CTによる精密診断の重要性
親知らずの治療において、精密な診断は安全性の要です。
通常のレントゲン(2次元画像)では、親知らずの位置や神経・血管との距離を正確に把握することに限界があります。歯科用CTを使うことで、立体的(3次元)に親知らずの状態を確認でき、より安全な治療計画を立てることが可能になります。
歯科用CTでわかること
- 親知らずの正確な位置・角度・深さ
- 下顎神経(下歯槽神経管)との距離
- 上顎洞(副鼻腔)との位置関係
- 隣接歯の根への影響の有無
- 骨の状態や埋伏の程度
特に、神経に近い位置に親知らずがある場合は、CTによる確認なしに抜歯を進めることは避けるべきです。精密な診断があってこそ、「抜くべきか・抜かなくていいか」の判断も正確になります。
難症例は専門機関との連携が安心
すべての親知らずが、一般の歯科医院で対応できるわけではありません。
神経や血管に非常に近いケース、完全に骨の中に埋まっている複雑な埋伏歯のケースなどは、大学病院や総合病院の口腔外科での対応が適している場合があります。地域の歯科医院と専門医療機関がスムーズに連携できる体制があることで、患者さんは安心して治療を受けられます。

三代歯科医院の親知らず診療について
「抜くかどうか、まず丁寧に診てほしい」という方に、ぜひお越しいただきたいと思います。
神戸市中央区元町の三代歯科医院では、親知らずの状態を歯科用CTで立体的に確認したうえで、抜歯が本当に必要かどうかを丁寧に診断しています。単に「抜きましょう」と勧めるのではなく、患者さんの口腔全体の状態と将来的なリスクを考慮した治療方針をご提案することを大切にしています。
こんな方はぜひご相談ください
- 親知らずを抜いたほうがいいのか知りたい方
- 親知らずの痛みや腫れを繰り返している方
- 斜めや横向きに生えていると言われた方
- 親知らず周辺のむし歯や歯周病が気になる方
- 神経に近い難しい親知らずの相談先を探している方
難症例については、神戸市内の大学病院・総合病院の口腔外科と連携し、スムーズにご案内できる体制を整えています。院内で完結できる場合も、専門機関への紹介が必要な場合も、患者さんにとって最善の選択肢をご提示します。
みなと元町駅から徒歩1分という好立地で、25年以上地域に根付いた歯科医院として、長期的な視点でお口の健康をサポートしてきました。患者さん1人ひとりに担当の歯科衛生士がつき、継続的なメンテナンスを行う体制も整えています。
親知らずのことで少しでも気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
まとめ:親知らずと上手に付き合うために
親知らずは、必ずしも抜かなければならない歯ではありません。
正常に生えていて清潔に保てている場合は温存できます。一方で、繰り返す腫れや痛み、むし歯・歯周病のリスク、隣の歯への悪影響がある場合は、抜歯を選択することが長期的に見てお口の健康を守ることにつながります。
大切なのは、自己判断で放置するのではなく、歯科医師による適切な診断を受けることです。歯科用CTによる精密な検査と、長期的な視点を持った治療計画があれば、親知らずとの付き合い方も変わってきます。
あなたの親知らずは、今どんな状態ですか?
ぜひ一度、専門家に診てもらうことをお勧めします。神戸市元町エリアで親知らずのことでお悩みの方は、三代歯科医院へお気軽にご相談ください。歯科用CTによる精密診断と、丁寧な説明で、最善の治療方針をご提案します。
【三代歯科医院】
所在地:神戸市中央区元町
アクセス:みなと元町駅 徒歩1分
詳細・ご予約は公式サイトよりご確認ください。
親知らずについて、まず状態を確認してみませんか
初診はレントゲン撮影・口腔内の確認・ご希望のヒアリングが中心です。
抜歯するかどうかはその後にご一緒に判断しますので、
受診すること自体が治療の決定にはなりません。
お電話:078-331-3034({診療時間})
著者情報
院長
三代 知史
(みしろ さとし)

略歴
- 昭和56年3月東京医科歯科大学歯学部 卒業
- 昭和56年4月大阪大学歯学部附属病院 第二補綴科医員
- 昭和60年4月大阪大学歯学部文部教官助手任官
- 昭和62年4月三代歯科医院 開業
所属学会
- 日本歯科補綴学会
- 日本臨床歯周病学会
- 日本顎咬合学会
- 日本歯科麻酔学会
- 日本歯科医療管理学会
主な役職
郡市区役員歴
- 令和元年7月中央区歯科医師会 会長
- 令和5年6月神戸市歯科医師会 副会長
兵歯役員・委員歴
- 平成23年4月理事(学術)
- 平成27年7月常務理事(財務)
- 令和元年7月副会長(医療保険、医療安全、医療管理)
- 令和3年7月監事
日歯役員歴
- 令和3年7月〜令和5年6月日本歯科医師会 常務理事
- 令和5年7月公益財団法人8020財団 常務理事
賞罰
- 平成21年11月兵庫県公衆衛生協会長表彰
- 令和元年2月日本公衆衛生協会長表彰
- 令和5年10月厚生労働大臣表彰
