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入れ歯で口内炎ができるのはなぜ?痛みのある口内炎の見直しポイントを解説

2026.08.23

入れ歯を使い始めてから、口の中が赤くただれている、同じ場所に口内炎が何度もできる——そのような経験はありませんか?実は、入れ歯の使用が原因で起こる口内炎は決して珍しくなく、「義歯性口内炎」と呼ばれる状態として歯科医療の現場でもよく見られます。

結論からお伝えすると、入れ歯による口内炎の多くは「フィットのズレ」「カビ(カンジダ)の繁殖」「清掃不足」のいずれか、またはその組み合わせによって起こっています。言い換えれば、適切なケアと入れ歯の調整によって、症状を改善できる可能性があります。

この記事では、入れ歯と口内炎の関係を仕組みから丁寧に解説し、自宅でできる見直しポイントと、歯科医院への受診が必要なタイミングまでわかりやすくご説明します。

  • ✅ 入れ歯で口内炎ができる主な原因(3つのパターン)
  • ✅ 痛みがあるときに自分でできる見直しポイント
  • ✅ 歯科医院を受診すべきサインと治療の流れ
📋 この記事の目次

入れ歯を使っていると口内炎ができやすい理由

口の粘膜は外からの刺激にとても敏感

口の中の粘膜(口腔粘膜)は、皮膚と異なり角質層がほとんどなく、外部からの刺激に対してデリケートな組織です。健康な状態であれば唾液の働きで粘膜が保護されていますが、入れ歯(義歯)が接触し続けることで粘膜への負担が積み重なり、炎症や潰瘍(口内炎)が起きやすくなります

特に総入れ歯(総義歯)の場合、歯茎全体を広範囲に覆うため、部分入れ歯よりも粘膜への接触面積が大きくなります。そのため義歯性口内炎は、部分入れ歯よりも総入れ歯を使用している方に多く見られるといわれています。

「義歯性口内炎」とはどんな状態?

義歯性口内炎とは、入れ歯(義歯)の使用に関連して口腔粘膜に生じる炎症の総称です。入れ歯が当たる部位——上あごの粘膜や歯茎——が赤くただれたり、白っぽくなったりするのが特徴です。

初期は痛みが軽く見過ごされがちですが、放置するほど炎症が広がる場合があります。また、「口内炎は体の疲れや免疫低下が原因」と思い込んで市販薬だけで対処し続けているケースも少なくありません。しかし入れ歯が根本的な原因であれば、入れ歯の問題を解決しない限り口内炎が繰り返されます。

よくある誤解:「市販薬を塗れば治る」は本当?

口内炎の市販薬(軟膏・パッチ・うがい薬など)は、一時的な痛みの緩和には役立ちます。しかし入れ歯が合っていないことが原因の口内炎には、市販薬だけでは根本解決になりません。同じ場所に繰り返し口内炎ができる場合は、入れ歯の適合状態やカンジダ菌の繁殖など、歯科的な原因を確認することが大切です。

義歯性口内炎の3大原因をわかりやすく解説

入れ歯による口内炎には、大きく分けて3つの原因パターンがあります。それぞれの仕組みを知ることで、自分の状況を把握しやすくなります。

Point 01
入れ歯のフィット(適合)のズレ

入れ歯を長年使用していると、歯茎の形が変化してきます。歯を失った部分の骨(歯槽骨)は時間とともに吸収・縮小していくため、以前はぴったりだった入れ歯でも少しずつ合わなくなっていきます。フィットが悪くなると、食事や会話のたびに入れ歯が動いて粘膜をこすり、傷や炎症の原因となります。一般的には、入れ歯の定期的な調整・リベース(裏打ち)が推奨されていますが、個人差があります。

Point 02
カンジダ菌(真菌)の繁殖

口の中にはカンジダ菌というカビの一種が常在していますが、通常は免疫の働きで問題は起きません。しかし入れ歯の汚れ(プラーク・食べかす)が十分に除去されていないと、カンジダ菌が繁殖しやすい環境になります。カンジダ菌による義歯性口内炎は上あごに広範囲の赤みが出やすく、「口が赤い」「ヒリヒリする」といった症状が現れます。高齢の方や免疫機能が低下している方で特に見られやすい傾向があります(個人差があります)。

Point 03
義歯の縁・鋭利な部分による直接的な刺激

入れ歯の縁(エッジ)が鋭くなっていたり、噛み合わせのバランスが崩れていたりすると、特定の場所だけに過大な力が集中し、粘膜が傷つきやすくなります。この場合、口内炎ができる位置がほぼ毎回同じ場所になるという特徴があります。入れ歯の材質が経年劣化で変形・破損しているケースでも、同様の刺激が起きることがあります。

痛みがあるときに自分でできる見直しポイント

① 入れ歯の洗浄・ケアを見直す

義歯性口内炎の予防・改善において、入れ歯の毎日の清掃はもっとも基本的かつ重要な習慣です。以下の点を確認してみましょう。

  • 食後はぬるま湯で入れ歯を流し、専用ブラシで汚れを落としているか
  • 義歯用洗浄剤を週に数回(製品の指示に従い)使用しているか
  • 熱湯(60℃以上)での洗浄は避けているか(変形の原因になります)
  • 就寝前に入れ歯を外し、水や専用液に浸けて保管しているか

特に、入れ歯と粘膜の接触面(内面)は汚れが残りやすいため、見えにくい部分まで丁寧にブラッシングすることが大切です。歯ブラシの毛の硬さは「ふつう〜やわらかめ」のものが向いています。

② 就寝時は入れ歯を外す習慣をつける

一部の方は就寝中も入れ歯をつけたままにしていますが、就寝中に入れ歯を外すことで粘膜が休まり、口内炎の改善につながる場合があります。夜間に入れ歯を外すと、粘膜への圧力がなくなり、唾液による自然な修復作用が働きやすくなります。ただし、就寝時の入れ歯の扱いについては、かかりつけの歯科医師に確認したうえで判断することをおすすめします。

③ 食事内容・生活習慣を見直す

香辛料の強い食べ物、アルコール、硬い食品は、炎症が起きている粘膜への刺激を強めることがあります。口内炎がある期間は、刺激の少ない食事を心がけると症状が落ち着きやすくなります(個人差があります)。また、睡眠不足や栄養バランスの偏りは免疫機能を低下させ、口腔内の環境を悪化させる一因になることがあります。バランスのよい食事と十分な休息も、口内炎の回復をサポートします。

⚠ 注意:自己判断で入れ歯を調整しようとしたり、市販の義歯安定剤を大量に使い続けたりすることは、症状を悪化させる場合があります。フィットのズレは歯科医院でのみ適切に対応できます。2週間以上症状が続く場合は、早めに歯科医院へご相談ください。

お気軽にご相談ください

こんな口内炎は要注意!歯科医院を受診すべきサイン

受診を検討したい口内炎のサイン

以下のような状態が見られる場合は、自己ケアだけで様子を見るのではなく、早めに歯科医院を受診されることをおすすめします

  • 2週間以上経っても口内炎が治らない
  • 同じ場所に繰り返し口内炎ができる
  • 口内炎が広範囲にわたって赤くただれている
  • 入れ歯を外しているときも痛みが続く
  • 口内炎の形が不整形で、触れると硬さを感じる
  • 飲み込みにくさや話しにくさを伴っている

特に「触れると硬い」「2週間以上治らない」「形が不整形」という特徴がある場合は、義歯性口内炎以外の原因——たとえば口腔がんなど——の可能性も視野に入れ、専門的な診察を受けることが重要です。

歯科医院での治療の流れ(一般的な例)

入れ歯による口内炎で受診した場合、歯科医院では一般的に以下のような対応が行われます(治療内容は症状・原因によって異なります)。

  • 口腔内の視診・触診:口内炎の状態・位置・性状を確認します
  • 入れ歯の適合チェック:入れ歯と粘膜のフィットを専用の材料で確認します
  • 入れ歯の調整・リベース:フィットのズレがある場合は内面を調整または修理します
  • 抗真菌薬の使用:カンジダ菌が原因と判断された場合、抗真菌薬の処方や義歯の消毒処置が行われることがあります
  • 噛み合わせの確認・調整:噛み合わせのバランスが崩れている場合は咬合調整を行います

義歯性口内炎の多くは、入れ歯の適合を改善するとともに清掃習慣を見直すことで、症状の改善が期待できます(個人差があります)。ただし、カンジダ感染が重度の場合や、粘膜の病変が疑われる場合は、専門的な処置が必要になることがあります。

入れ歯の「定期メンテナンス」が予防の鍵

歯茎の形状(顎の骨の形)は、義歯を使用していても少しずつ変化し続けます。そのため、自覚症状がない時期でも定期的な歯科受診で入れ歯の適合状態を確認することが、口内炎の予防につながります。入れ歯を使用中の方には、定期検診・メンテナンスの継続をおすすめします(頻度は個人の状況によって異なります)。

三代歯科医院の入れ歯・口内炎へのアプローチ

神戸市中央区の三代歯科医院では、1987年の開業以来、「患者様の立場になって考える」という理念のもと、入れ歯に関するお悩みにも丁寧に対応しています。

  • 歯科衛生士担当制:毎回同じ歯科衛生士が担当することで、患者様の口腔状態を継続的に把握。入れ歯のフィットや粘膜の変化を細かく確認できます
  • 歯科用CTによる精密診断:3D画像で顎骨の状態を正確に把握し、入れ歯の適合に関わる診断の精度を高めています
  • 歯科用レーザーの活用:口腔内の炎症への対応に歯科用レーザーを活用しており、患者様の負担軽減に努めています
  • 個別仕切りのある診療チェア:周囲を気にせず治療に専念できる環境を整えています
  • 予防・メンテナンスの重視:入れ歯使用中の方の定期メンテナンスにも対応し、口内炎の再発防止をサポートします

👨‍⚕️ 院長 三代 知史(みしろ さとし)より

「入れ歯で口内炎が繰り返しできる」というお悩みは、長年の診療の中でも多くいただいてきました。同じ場所に何度もできる場合は、入れ歯のフィットや清掃状態に原因があることが多く、適切に対処すると症状が落ち着いてくることがよくあります(個人差があります)。「もう年だから仕方ない」「入れ歯ってそういうものだ」と我慢されている方も、どうぞ一度ご相談ください。患者様が何を求めていらっしゃるのかをしっかりうかがい、一人ひとりに合った対応を考えてまいります。

よくあるご質問(FAQ)

Q 入れ歯を使い始めてすぐに口内炎ができました。これは普通ですか?
A 新しい入れ歯を装着した直後は、粘膜が入れ歯の形に慣れるまでの間、軽い炎症や口内炎が起きることがあります。通常は1〜2週間で落ち着いてくることが多いですが、痛みが強い・長引くといった場合は入れ歯の調整が必要な場合があります。担当の歯科医師に早めにご相談ください(個人差があります)。
Q 口内炎がひどくて入れ歯をはめていられません。どうすればいいですか?
A 痛みが強い場合は、無理に入れ歯をつけ続けることで炎症が悪化する場合があります。痛みが強い期間は入れ歯を外して粘膜を休め、できるだけ早めに歯科医院を受診することをおすすめします。歯科医院では入れ歯の調整や口腔内の処置を行い、症状の改善を図ります。
Q 入れ歯による口内炎は保険診療で診てもらえますか?
A 入れ歯の調整や義歯性口内炎に対する一般的な歯科治療は、保険適用の範囲内で対応できる場合があります。ただし、治療内容によっては保険適用外となるものもあるため、受診時に歯科医師にご確認いただくことをおすすめします。三代歯科医院では、治療方針や費用について丁寧にご説明したうえで進めています。詳しくは料金ページもご参照ください。

📝 この記事のまとめ

  • ✅ 入れ歯による口内炎(義歯性口内炎)は「フィットのズレ」「カンジダ菌の繁殖」「直接的な刺激」の3パターンが主な原因
  • ✅ 市販薬での対処だけでは根本解決にならないことが多く、入れ歯の問題を解消することが重要
  • ✅ 毎日の入れ歯洗浄・就寝時に外す習慣・刺激物を避ける食事が自宅でできる見直しポイント
  • ✅ 2週間以上治らない・同じ場所に繰り返す・硬さがある口内炎は早めに歯科医院を受診する
  • ✅ 入れ歯使用中の定期メンテナンスが口内炎の予防につながる

入れ歯の口内炎・痛みのお悩みは
三代歯科医院へご相談ください

神戸市中央区・元町エリアで1987年より地域に根ざした歯科医療を提供しています。入れ歯のフィット・口内炎・メンテナンスまで、患者様お一人おひとりに寄り添ったご対応をいたします。

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監修医師プロフィール

著者写真

三代 知史(みしろ さとし)(院長)

昭和56年3月
東京医科歯科大学歯学部 卒業
昭和56年4月
大阪大学歯学部附属病院 第二補綴科医員
昭和60年4月
大阪大学歯学部文部教官助手任官
昭和62年4月
三代歯科医院 開業

資格・所属学会:日本歯科補綴学会、日本臨床歯周病学会、日本顎咬合学会、日本歯科麻酔学会、日本歯科医療管理学会

※ 本記事は医療広告ガイドラインに基づき、監修のもと作成しています。治療の効果・費用・期間には個人差があります。詳細は必ず医師にご確認ください。

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